通山川砂防ダム着工に向け

【令和7年度予算ゼロ】通山川の砂防事業の行方
令和7年4月23日、県事務所による「令和7年度事業概要説明会」が開催されました。この中で、別府土木事務所からは、別府山香線(南端工区用地)の道路改良や、尾久保地区の渓流保全工事(延長70m)、また豊岡今井地区・薬師丸地区・日出楠地区における急傾斜対策事業などについての説明がありました。
しかしながら、懸案である友安川水系通山川の砂防事業については、「令和7年度予算がゼロ」との説明があり、私はその場で大変驚き、詳細な理由の説明を求めたところです。
【これまでの経緯】陳情から10年
通山川に関しては、平成26年に地元関係者から提出された陳情を日出町議会が採択。その後、町議会は大分県に対し、未改修の友安川(約300m区間)の改修、および通山川砂防ダムの早期着工を強く要請してきました。
・平成28年:地元説明会を開催
・平成30年:建設予定地の境界立ち会いを実施
その後、工事用道路のルート選定が難航し、約4年間にわたって事業は事実上ストップしましたが、ようやく、令和5年5月、別府土木事務所による再度の地元説明会が開催され、事業再開への一歩が踏み出されました。
【独自調査と要望活動】県と直接協議
私は、令和5年11月27日、総務産業委員会による区長会役員との意見交換会を前に、別府土木事務所を単身訪問。河川砂防課長および砂防班の職員と、これまでの経緯と今後の見通しについて意見交換を行い、この場でも、工事用道路ルートの見直しと、早期着工の必要性を強く要請しました。その結果、令和6年度には「工事用道路検討」の名目で450万円の予算が確保され、現在4つのアクセスルートについて検討が進められています。
【土石流危険渓流】県も「早急な対策が必要」と認識
説明会で別府土木事務所長は、当該渓流について次のように説明しました。
「この地域は、保全対象455戸に加え、病院などの要配慮者施設、避難所(小学校・公民館)、さらに国道10号線、JR日豊本線といった重要交通網を含む、土石流危険渓流です。渓岸浸食や倒木により流域の荒廃も進行しており、集中豪雨による災害リスクが高まっています。地域からの要望も強く、早急な対策が必要と認識しています。」
【安全対策に妥協なし】巨額費用でも進めるべき
私は、砂防ダム建設にかかる工事費(堰堤幅100m)について、概算で5〜6億円、工期は5年程度と見込んでいます(※私は1級土木施工管理技士の資格を持っています)。当初、上流側の農道を活用したアクセスルートを提案してきましたが、この方法では工事用道路だけでダム本体と同等の費用が必要となる可能性があります。
しかし、費用の問題を理由に事業が再び止まってしまうようなことがあれば、それは本末転倒。私は、住民の皆さんの安心・安全を守るための、それに見合う事業効果が十分にあると確信しています。
引き続き、早期の着工を求め、令和7年9月定例会の一般質問では町の見解を問い、県への強く働きかけるよう要請します。
【あの災害を教訓に】今こそ本気の対策を
状況は異なりますが、令和3年7月に発生した熱海市の土石流災害(死者27人・72時間降水量500ミリ超)は、私たちに大きな教訓を残しました。
「日出町は災害が少ない町」――この言葉がいつか“伝説”にならないように。異常気象が常態化する今、早急な備えが求められています。
私は説明会の最後に、別府土木事務所長に対し、再度、砂防ダム建設と河川改修の早期着工を強く要望しました。長時間にわたる説明会ではありましたが、「命を守る事業」であることを再認識した重要な時間となりました。