学校の安全対策とカスハラ対策

― 12月定例会一般質問で提言しました ―




1.重大事件から学ぶべき教訓

令和7年5月、東京都立川市の小学校で、教室に男2名が侵入し、教員5名が暴行を受ける事件が発生しました。
児童が「不審者だ!」と叫び、教職員が迅速に対応したことで、児童は避難し、最終的に教職員が犯人を取り押さえました。事件後は、心理的支援も含めて学校体制が整えられました。

大事には至らなかったものの、学校の安全体制の重要性を改めて示した事件です。
日出町でも、同様の事案が発生する可能性は否定できません。

2.日出町の学校環境を踏まえた課題

日出町の幼稚園や小中学校は、比較的オープンな立地条件にあります。
過去には、私は防犯設備の強化を求めてきましたが、現在の状況を踏まえると、さらなる対策が急務です。

特に、幼稚園については、防犯体制が脆弱であるとの指摘があり、緊急通報装置の導入などを要望してきた経緯があります。


3.私が町に求めた主な改善策

12月定例会では、以下の点を中心に、現状の確認と改善策の検討を求めました。

  • 来訪者(保護者の関係者を含む)へのチェック体制の現状
  • 宇佐市の襲撃事件後の防犯機器の導入・検討の経緯
  • 不審者侵入を想定した訓練の実施状況と警察連携
  • 幼稚園における安全対策の現状と改善の必要性
  • 危機管理マニュアルや登下校安全確保の再点検の考え

これらは、未然防止と緊急時対応の両面の強化を目指すものです。


4.教員を守る「カスハラ対策ガイドライン」の提言

近年、学校現場では、保護者からの強い言動や長時間の要求などにより、教員が過度な負担を抱えるケースが全国で問題になっています。

東京都では、

  • 面談時間の30分以内の制限
  • やり取りの録音
  • 弁護士の同席
  • 暴言時の警察通報

などを含むガイドラインづくりが進められています。私は、日出町においても、以下のような取組を進めるべきと提案しました。

  • 面談時間・録音・複数対応・専門家同席などのルール整備
  • 学校全体で統一的に運用する仕組みの構築
  • 教員が被害を受けた際の心のケア体制や相談窓口の設置
  • PTA・保護者への趣旨説明と対話のルール化

教員が安心して働く環境は、子どもたちの安全と学びの質を守る基盤です。


5.「安全は投資」――町に求める姿勢

私は、教育委員会に対し、必要な安全対策の予算を遠慮せずに要求すること、そして町に対し、現場の声に耳を傾け、必要な予算を確保することを求めました。

安全は削る経費ではなく、未来への投資です。


6.安心して学べる環境を共につくるために

学校の安全は、誰か一人の努力で守られるものではありません。施設整備、訓練、教員の働く環境づくり、そして地域の目があってこそ守られます。

日出町の子どもたちと教職員が、安心して学び、働ける学校環境を実現するため、私は今後も政策提言を続けていきます。

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