火葬条例をめぐる私の考え 2(条例改正)

「その時々の判断」にしないために
これまでのように、その時々の判断や説明に委ねるのではなく、誰が判断しても、同じ基準で説明できる仕組みとすることが重要だと考えています。
そのため、判断の考え方をあらかじめ条例の中に位置付けるという視点から、他市の条例を参考に条例改正という形での整理案を検討しています。
条例改正の整理案を検討
町長の判断を支え、町民に分かりやすいルールとしての条例
本町の「日出町墓地、納骨堂、火葬場の経営に関する条例」は、墓地等の設置や経営について、町長の許可を要件としつつ、その判断にあたっては公衆衛生や公共の福祉の観点から一定の基準を条例で定める構造となっています。
すなわち本条例は、町長の裁量を前提としながらも、同時に、その判断が恣意的とならないよう、町民の皆さんにとって分かりやすい「ものさし」を条例によって示すという思想のもとに制定されてきたものです。
現行条例で整理しきれていない課題
一方で、墓地や埋葬の在り方をめぐっては、現代の一般的な火葬を前提とした制度だけでは整理しきれない、歴史的・宗教的背景を有する事例が存在することも事実です。
こうした事例について、これまでの条例は明確な規定を設けておらず、その判断がその時々の行政判断に委ねられてきたことから、町民の皆さんの間に不安や分かりにくさを生じさせてきた側面も否定できません。
特定事案の特別扱いではなく、一般的なルールづくりとして
本改正案は、特定の団体や個別事案を例外的に扱うことを目的とするものではありません。
そうではなく、第3条に定める「経営許可の基準」の中に、長年にわたり継続されてきた歴史的又は宗教的慣行に基づく埋葬について、厳格な条件の下で例外的に許可し得る制度を、一般化・抽象化した形で位置付けることも考慮する必要があるかも知れません。
判断の安定性と説明責任の確保
いずれにしても、町長の判断権限を損なうことなく、判断にあたって考慮すべき要件は条例上明確に示し、首長の交代や個別事情によって判断が大きく揺らぐことのない、安定した制度運用を確保することが重要となります。
また、条例に基づく判断基準を町民の皆さんに明らかにすることで、行政の説明責任を果たし、町民の皆さんの理解と納得を得ながら、墓地行政を進めていくことにもつながるものと考えます。
公衆衛生と信教の自由の調和を図るために
その上で、私の求める「火葬条例」は、公衆衛生及び公共の福祉を最優先としつつ、憲法に保障された信教の自由や、地域に根付いてきた歴史的背景にも十分配慮し、現行法令や国の指針との整合性を保ちながら、本町にふさわしい判断基準を条例として明文化しようとするものです。
【大分県内他市の 条例 】
○墓地、埋葬等に関する法律施行条例
(埋葬禁止地域)
第9条 市長は、公衆衛生その他公共の福祉を維持するために埋葬(法第2条第1項に規定する埋葬をいう。)を禁止する地域(次項において「埋葬禁止地域」という。)を指定することができる。
2 埋葬禁止地域においては、焼骨その他規則で定めるもの以外のものを埋蔵してはならない。
○墓地、埋葬等に関する法律施行細則
(埋葬禁止地域)
第10条 条例第9条第1項の規定による埋葬禁止地域は、市内全域とする。
2 条例第9条第2項に規定する規則で定めるものは、遺品、副葬品その他周辺の環境を汚染するおそれがないと市長が認めるものとする。
【今後に向けて】
お示しした他市の「焼骨条例」は、現時点での唯一の正解を示すものではありません。
しかし、判断の枠組みを曖昧なままにせず、町民の皆さんに説明できる「ルール」として整理するための、一つの具体的なたたき台であると考えています。
今後の議論を通じて、執行部から明確な考え方や制度整理の方向性が示され、町民の皆さんに対して納得のいく説明がなされるのであれば、それが最も望ましい姿です。
一方で、判断の基準が示されないまま、同様の問題が先送りされる状況が続くのであれば、議会として、制度の在り方を具体的に示す責任も、改めて問われることになります。
私は、本請願に賛成した一人の議員として、町民の皆さんに説明できる制度を実現するため、必要と判断すれば、議会としての意思を示すことも含め、引き続き検討と準備を進めていきます。


