ふるさと納税―第2ステージ戦略―

ふるさと納税を「未来への投資」に
現在、日出町のふるさと納税は約9億円規模です。
ホンダ太陽の高品質ヘッドホン、二階堂の麦焼酎、県内産牛肉などを柱に、ナビサイトの拡充やPR強化によって寄付額を大きく伸ばしてきました。担当課・職員の努力の積み重ねによる成果です。
しかし、ここ数年は寄付額が横ばいの状況にあります。
返礼品の工夫やPR強化といった「物産型」の取り組みは、すでに一定の成果を上げていますが、同じやり方だけでは大きな飛躍は難しい段階に入っています。
だからこそ、いま必要なのは――
「物産型」から「未来投資型」への転換です。
物を売る町から、未来を応援される町へ
第6次日出町総合計画の基本構想で掲げる
住民幸福度100%、人口3万人、町内総生産1000億円という3つの重要目標を達成する実行計画では、
「静かな町 × ファミリーエンタメ × SDGs未来都市」
つまり、
▶静かで落ち着いた住環境・安心できる子育て環境
▶家族で楽しめるエンターテインメント
▶環境配慮と持続可能性を掲げるSDGs未来都市
という独自モデルで設計すべきと提言しています。
その具体的な事業として、
❶子育て支援のさらなる充実
❷移住定住支援の強化
❸屋内遊戯施設の整備(天候に左右されない子育て拠点)
❹町民文化ホールの整備(文化芸術と交流の拠点)
❺大神漁港の再整備(産業と観光の拠点)
❻城下海岸遊歩道の整備
これらは単なる支援、施設整備ではありません。
人口減少が進む時代において、町の魅力と持続力を高める「未来への投資」です。
ふるさと納税制度の原点に立ち返り、「何がもらえるか」という制度から「この町は何を目指しているのか」に共感し、日出町の未来を応援していただく制度へ。
これが第2ステージ戦略です。
プロジェクト型ふるさと納税へ
今後は、寄附メニューをより明確な「プロジェクト型」に再設計します。
例えば、
✔ 総事業費はいくらか
✔ ふるさと納税をいくら充てるのか
✔ 完成すると町はどう変わるのか
✔ 進捗状況をどう報告するのか
を具体的に示します。
寄附者にとっても、「自分の寄附がどこに使われたのか」が見えることは大切です。
透明性を高め、“共につくるまちづくり”へ転換していきます。
体験型返礼への拡充
特産品だけで勝負するのではなく、日出町ならではの「体験価値」を高めます。
・親子移住体験プログラム
・漁港体験や地域交流体験
・完成後施設への先行招待
・子育て拠点イベント参加型メニュー・・・など、
物ではなく、“関わり”や“参加”を提供する町へ。
これにより、単なる一度きりの寄附ではなく、継続的に応援していただける関係づくりを目指します。
企業版ふるさと納税を戦略軸に
また、15億円、20億円規模を目指すには、企業版ふるさと納税の活用が不可欠です。
企業版は、企業が地方創生事業に寄附を行う制度で、税制優遇措置があるため、企業にとってもメリットがあります。
子育て支援や教育、文化振興、SDGsに取り組む企業と連携し、
・屋内遊戯施設のネーミングライツ
・文化ホール整備への企業参画
・漁港再整備とブランド化
・子育てDX推進事業
など、複数年型の連携モデルを構築します。
企業と町がパートナーとなることで、安定的かつ戦略的な財源確保が可能になります。
数値目標と現実的ロードマップ
【第1段階(2年)】
個人寄附+企業版で 15億円規模へ
【第2段階(5年)】
20億円規模を視野に
これは決して夢物語ではありません。
全国には、明確なビジョンとプロジェクト設計によって寄附額を大きく伸ばしている自治体があります。
日出町も、戦略を再設計すれば十分に可能です。
応援される町になる
ふるさと納税は、返礼品ビジネスではありません。
それは、応援の気持ちを町の未来へと転換する制度です。
日出町を「特産品で競う町」から「未来で応援される町」へ。
9億円から15億円へ。
そして20億円へ。
しかし、構想を語るだけでは何も前に進みません。
第2ステージ戦略を実行に移すために、私は町に対し、次の具体策を提言してまいります。
・ふるさと納税を専門的に担う戦略部署の設置
・民間事業者のノウハウを活用する外部連携モデルの導入
・寄附額を大きく伸ばしている自治体の先進事例の分析と実装
・目標を明確にした成果管理体制の構築
・企業版ふるさと納税の獲得に特化した専任体制の整備
さらに、必要に応じて外部の専門人材を登用し、成果に応じた委託契約の仕組みも取り入れながら、スピードと専門性を兼ね備えた実行体制の整備を求めてまいります。
制度を「運用」する段階から、制度を「経営」する段階へ。
ふるさと納税を町の成長戦略の柱とし、安定した財源を確保する仕組みへと進化させます。
その先にあるのは、住民サービスの向上と、将来世代に責任を持てる持続可能な日出町の実現です。
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